
カーリングってなぁに?
どうやって得点を決めてるのかわかりません


カーリングについてザックリでいいから知りたい
今回のコラムでは、こんな質問に答える形でカーリングをご紹介します。
カーリングの基礎知識(初めての方へ)#1
こんな方におススメ
- カーリングについて初めて興味がわいた方
- ルールをサラっと知りたい方
- 「カーリング精神」という言葉が気になった方
カーリングとは
カーリングとは
氷上スポーツの一つ。四人ずつ二組に分かれ、交互に、ハンドルのついた円形の重い石(ストーン)を円形の的(ハウス)に向けて投げて滑らせ、ブラシ(ブルーム)で氷上を掃いてストーンの速度と方向を調整し、ストーンの位置による得点を争う。
Oxford Langages
と載っています。
高度な戦略が必要とされ、「氷上のチェス」とも呼ばれています。
カーリング精神
カーリングを知ってみたい!という人が必ず目にする「カーリング精神」という言葉があります。
カーリングは技術と伝統のゲームです。技を尽くして決められたショットは見る喜びです。また、ゲームの神髄に通じるカーリングの古くからの伝統を見守るのはすばらしいことです。カーラーは勝つためにプレーしますが、決して相手を見くだしたりしません。真のカーラーは相手の気を散らしたり、相手がベストを尽くそうとするのを決して妨げたりしません。不当に勝つのであればむしろ負けを選びます。
カーラーは、ゲームの規則を破ったり、その伝統を決して軽視したりしません。不注意にもこれが行われていると気がついた場合、その違反を真っ先に申し出ます。
カーリングの主な目的が、プレーヤーの技術の粋を競うことである一方、ゲームの精神は立派なスポーツマンシップ、思いやりの気持ち、そして尊敬すべき行為を求めています。
この精神は、アイスに乗っているいないに関わらず、ゲームの規則の解釈や適用に生かされるだけでなく、全ての参加者の振舞いにも生かされるべきものです。
公益社団法人 日本カーリング協会 競技規則 「カーリング精神」より抜粋

いったいどういう意味?
カーリングは、相手チームのプレーの邪魔をしたり、相手のミスを「ラッキー!」と喜んだり、自分のミスを誤魔化すということはしません。
むしろ、相手の素晴らしいプレーを「ナイス!」と褒めたたえたりします。
そしてそれはプレイヤーだけではなく観戦している人を含むすべての人も同じことですよ、っていう意味ですね。
カーリングに審判がいない?
カーリングは公式の試合でも両チームの選手同士の話し合いによってゲームが進行します。
「カーリングには審判がいない」と時々疑問に思われる方もいますが、審判はいます。
両チームの話し合いの結論が出なかった場合や、その他ゲーム進行で必要な場面で立ち会うというスタイルです。
これは、他のスポーツが審判が全てのジャッジを下すのと大きく異なる点ですね。
前述のカーリング精神があるので話し合いで試合を進行することが成り立っていることだと思います。
相手を尊重しながら、自分たちのベストを尽くす、カーリングってカッコいいスポーツですね。
カーリングのルール
カーリングのルールをすごくザックリ紹介します。
1.得点の取り方
ハウスの中心に最も近いチームがストーンの数だけ得点を獲得します。

図1・図2をご覧ください
図1 この状態では赤チーム1点ですが・・・
図2 黄が赤を押し込んだ事により、黄チーム2点となります。

??
その時、赤チームの得点はどうなっちゃうんですか??
はい、図2の赤は0点になります。
ハウスの中心に最も近いチーム「だけが」ストーンの数だけ点を得るんですね。
2.先攻・後攻
カーリングは、先攻チーム・後攻チームという順番でストーンをハウスにめがけて投げます。投げるというより滑らせて運びます。これを専門用語で「デリバリー」と言います。
順番にデリバリーして、後攻チームがデリバリーを終えた時点で1回分が終了し、得点が入ります。回のことを「エンド」と言います。
「エンド」を所定回数を繰り返して、両チームの総得点の大小で勝負を決めます。

所定回数と書いているのは、大会や種目によって1試合ごとの「エンド数」が違うためです。
種目については、改めて別記事でご紹介します。
そして、得点が入ったチームは、次のエンドで「先攻」になります。

後攻が得点したら、次は先攻っていうのはわかるけど・・・。
先攻が得点しても、次も先攻になるの?
むずかしいなぁ。
「先攻」「後攻」という立場の違いで、両チームの得点のチャンスは大きく異なるのがカーリングの特徴の一つです。
後攻が得点を取るのには圧倒的有利!?
そうです。先攻・後攻が交互にデリバリーしますよね。
後攻がデリバリーしてエンドが終了なので、圧倒的に後攻が有利です!
もういちど図1・図2をご覧ください

先攻の赤チームが最終投球を終えて、赤1点を得られる状態でいるとします。
しかし、後攻の黄チームは、赤の1点を取らせない作戦(この図だと打ち出す)をとることで、自分たちが点を獲得することが出来ます。
先攻チームは、後攻チームの最終投球を見守るしかない。
そのため、圧倒的に後攻が有利と言われています。
1エンドの先攻後攻の決め方
じゃぁ最初のエンドはどうやって「先攻」と「後攻」を決めてるんでしょうね?
公式戦では、試合前に「LSD(ラストストーンドロー)」というショットを両チームが行います。
両チームがシートに何もない状態でデリバリーをし、それぞれ計測してド真ん中に近いチーム(長さの数値が低いチーム)が「先攻」「後攻」の選択権を得ます。
選択権を得る、ということは大体が有利な「後攻」を選ぶということになりますね。
公式戦ではないゲームでは、コイントスで「先攻」「後攻」を決めることもよくあります。
でも実際にコインを投げるのを見かけたことはなく、だいたいが「じゃんけん」で決めてるのではないでしょうか。
3.フリーガードゾーン
カーリングの試合を見てて、よく聞くキーワードの一つに「フリーガードゾーン」があります。
例えば・・・
ストーンをハウスに入れる→打って出す→入れる→打って出す
これを先行と後攻が繰り返すと、最後に後攻が投げて終わっちゃいますね。
(実際にはそうはならない事も多いと思います、思ったところに投げるのは難しいので)
それだとゲームが単調になるので、
「両チーム全16投の5投目までは、相手のストーンを外に出してはいけない」というルールがあります。
これがフリーガードゾーンルールです。

図3を見てみましょう
図3の緑色に塗られた部分が、フリーガードゾーンです。
その手前(下側)のホッグライン手前からストーンがやってきて、緑色の部分に止まっているストーン。
これを、両チーム全16投の5投目(つまり先攻3投目)までは打ち出すことが出来ません。
このルールのおかげで、どうやってゲームの主導権を握ろうかと戦略を練るようになります。
まとめ
本当に表面の部分だけカーリングについて紹介させていただきました。
これから少しずつ、踏み込んだ内容を記事に出来たらいいなと思っています。
次回は・・・
コラム【第2回】カーリングの基礎知識(初めての方へ) #2 石が曲がる話/ゴシゴシする理由/カーリングの醍醐味
について書いてみます。
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